いまや猫の飼育数は犬よりも多く、国内の飼育数は1200万匹を越えています。
「猫を撫でたり、甘えた鳴き声を耳にすることで、人は生理的な安らぎをおぼえる」と言う人もいるくらい、猫は、家族の一員として最も受け入れられている動物なのです。
いまや猫は人にとって大切な家族の一員となりましたが、その大切な家族といきいきと楽しく暮らすためにはルールがあります。
飼主との良好なパートナーシップは「トレーニング」「食事」「ケア」そして「ストレスのない清潔な環境づくり」にあり、これは人間とまったく同じことだと考えています。
そこで、この4つを行う前には是非、猫の特性についても理解しておいてください。
猫の特徴
猫の心理って?
猫はもともと獲物に飛び掛かって狩りをする習性があります。
しかし家で飼われている猫は、空腹であることがほとんどないため、もともとの狩りの習性は「飛び掛かること自体が楽しい」という思考に変わりました。しかし子猫にものを教える先生は“母猫”ということは、昔から変わりません。それが今は人に代わり、飼主=母親という関係になりました。
猫は母親を頼りにします。飼主が愛情を持って接することで猫は生涯、母親として慕い、頼りにしてくれます。逆に、上手に付き合えない場合、ただ単に「生きるための術」と認識するかもしれません。
猫の脳は驚異的な速さで発達するため、早めにこの“信頼関係”を築く必要があります。
猫は好奇心旺盛
猫は遊びながらものを学びます。人間の子供も、兄弟喧嘩をしたり、母親に甘えたり、叱られたり、一見“やんちゃ”な振る舞いですが、この中から怪我をしない術や怒られない術、褒められる術など、様々なものを会得していきます。これは猫もまったく同じです。
「三つ子の魂百まで」と言いますが、猫も幼少期に多くの性格が確立します。遊んでいるのは学んでいると考え、飼主が上手に付き合い、母親として教育していくことが大切なのです。
人間社会への適応
一説では「生後3~7週間の幼いうちに子猫をかまってやると、成長してから人になつきやすくなり、7週間までにかまってやらないと、人になつきにくい」という研究結果があります。家族の一員として、人と上手に付き合っていくためには、この期間、どのように接していく(トレーニングなど)のかが大切になると言えるでしょう。
犬は持久力、猫は瞬発力
猫はもともと狩猟動物で、ヒタヒタと獲物に忍び寄り、瞬発的に飛び掛かり獲物を捕らえます。そのため猫は爆発的な瞬発力はあっても、犬と違って持久力はありません。
猫は良く眠る
猫は一生の6割以上は寝て暮らしています。満腹で安心していられる場所ではいつまでも寝ていますが、外敵から身を守る習性から眠りは浅く、寝ていても、起きている状態に近いのです。
このように猫は、神経質な(ストレスを抱えやすい)面があるので、初めて猫を飼われた方は、ストレスをなるべく与えないために、静かな場所を寝床にしてあげたりするのが良いでしょう。
なわ張りって?
猫も犬と同じように“なわ張り”を作ります。排泄物によるマーキングで自分のテリトリーを示そうとしますが、犬と違うのは、爪で傷を付けるマーキングも行うと言うことです。
傷によるマーキングには猫の臭いも含まれていて、傷と臭いで自分のテリトリーを確保しようとします。家具で爪とぎ(ひっかき)をしているときは、家の中のテリトリーを確保する意味もあるようです。背伸びをして高い所に爪とぎをするのは、他に対して分かりやすくテリトリーを示すためとも言われています。また「一度マーキングしたら自分のテリトリー」という確約がないため、同じところを繰り返しひっかくのかもしれません。
猫の体の動きって?
猫はしなやかな筋肉を持ち、肩の骨と骨は筋肉でつながり自由に動くので、大きなストライドで走ることができます。また「立ち直り反射」と言われる特有の動きがあります。多少高い所から落ちても、体をひねり凧のように全身に風を受けて、くるっと着地をします。猫の優れた身体能力のひとつです。
猫の視覚って?
猫は人間が必要とする1/6の光でものを見ることが出来ます。そのため暗闇でものを捕らえることに優れていますが、昼間は、日光による光が入りすぎないため、瞳孔は縦長に収縮し閉じています。
かすかな動きを感知する優秀な目ですが、色は「青」と「緑」しか認識しません。
猫の触覚って?
五感の中で、視覚、聴覚、嗅覚、味覚は生まれてから徐々に発達するのに対し触覚だけは「身を守るために母親から離れない」ために、生まれたときからほぼ完璧に備わっていると言われています。
特に目の上や顎などにあるヒゲは敏感なレーダーで、狭いところを歩く際に役立ち、鼻は温度を感知するのに役立っています。猫同士が挨拶をするときに鼻をくっつけるのは、敏感な触感部だからと言えるでしょう。
猫の聴力って?
猫は身を守るために、耳を回転させながら、人間が聞き取ることのできる音より高い周波数の音を聞き取ることができます。また内耳には平衡感覚を調節する器官があります。高い所や狭い所に出入りする猫にとって耳はとても大切な器官であり、飼主がしっかりケアしてあげることが大切になります。
猫の嗅覚って?
猫は嗅覚で食べ物をかぎ分けたり、マーキングされたなわ張りを認識したり、また飼主なども臭いで認識するといわれています。そのため猫の嗅覚は人間の何十万倍あると言われていますが、病気などにより鼻が悪くなると、食べ物を食べ物と認識しなくなったり、飼主が分からなくなったりなど、大きな弊害をもたらします。このような普段見られない行動を飼主が見逃さないことが大切になります。
猫の味覚って?
甘さを感じることは、ほとんどできませんが、それ以外は人間とほぼ同じと考えていいでしょう。また人間とは異なり、食物からアミノ酸を感知することができます。また腐っているものを食べないという性質は、とりわけ「すっぱい」と感じる能力が高いためとも言われています。
“猫がグルメ”といわれるひとつの理由かもしれません。









